江戸の仇を福島で
- 2013/11/19
- 06:43
むかし雑賀衆と言う鉄砲隊の集団があった。早くから鉄砲隊を組織して一向一揆の戦闘集団の中核を務めて信長に歯向かい、大いに武勲を立てた。最終的に秀吉軍に敗北したが、その軍隊としての強さは抜きんでていたらしい。彼らは秀吉の朝鮮侵略の際に軍隊の一部として朝鮮半島に送られた。最初から兵站線についての配慮などがあったとは思えず、苦戦することは約束されたようなものだったのではないだろうか。秀吉の軍門に下った雑賀衆は朝鮮半島に上陸した後にほどなく秀吉軍とたもとを分かち、現地の朝鮮王朝政府軍についた。そのせいで秀吉軍は敗北したと言われている。
それから300年、江戸幕府の末期、討幕勢力が最終的に討幕に成功し、権力を握ることになった。会津藩は最後まで頑強に抵抗した幕府側の藩だった。その時の討幕軍の中心的な勢力は長州と薩摩。今でも山口県と鹿児島県出身者が政権の中枢に近いところを占めているという話がある。そういった既得権益とか門閥の様なものはなかなかなくならないのだろう。一方、第二次大戦中のユダヤ人に対する民族浄化の様な事をやったナチス・ドイツの政権を担った幹部たちに対する追訴はタイム・リミットなしに続けられている。ユダヤ人とか、一般に白人は執念深いのだ、などとしたり顔で言う人たちもいる。
しかし、秀吉の軍勢を裏切った雑賀衆に対する戦前の日本軍の対応を見ていると、決して白人がしつこいと言う訳ではなさそうだ。朝鮮半島を飲み込んだ旧日本軍は真っ先に昔の雑賀衆が封じられた土地を襲い、蹂躙したらしい。雑賀衆の件は500年も昔の話だ。背筋が寒くなるほどの執念深さではないか。戦時中、「欲しがりません、勝つまでは」などと唱和させられていた当時の国民の大半はそんなことを知らなかったのだろうけど、軍部は朝鮮半島を侵略したらまず何をするか、そういったタイム・スケジュールを決めていたとしか思えない。
そんなことを考えているときに、新選組と会津藩の関係についての番組を見ていて急に福島の現在の惨状について、もしかして雑賀衆の場合と同質のことがもっと隠微に行われているのかもしれないと思ったのだ。土地を追われた農民だけではない、飲食店も、ゴルフ場も、様々な施設が被害を受けている。しかしそういったところへの補償など、ハナからする気もないし裁判でも複数の訴訟が退けられている。荒れ放題になり、そこに野生のげっ歯類やイノブタなどがすごい数で繁殖し、人が住まなくなった家屋もそれらのために荒れ放題になっている。
最近政府の公式見解だと思うが、福島は自助努力で何とかすべきだとアナウンスした。いくらなんでもひどすぎると思うのだが、このありえないほどひどい荒廃はもしかすると為政者たちの意図。明治維新のころに新政府に頑強に楯突いた会津藩に対して、叩き足りなかったので、いつか旧会津藩を蹂躙してやろうと思ったことがうまい具合に自然災害(自然災害なんてとんでもない。人災だ)の偽装のもとに可能になったということではないか。そんなことを思ったのだ。つまり[江戸の仇を長崎で]を地で行っているようなものだ。おっかない国だ、日本は。
それから300年、江戸幕府の末期、討幕勢力が最終的に討幕に成功し、権力を握ることになった。会津藩は最後まで頑強に抵抗した幕府側の藩だった。その時の討幕軍の中心的な勢力は長州と薩摩。今でも山口県と鹿児島県出身者が政権の中枢に近いところを占めているという話がある。そういった既得権益とか門閥の様なものはなかなかなくならないのだろう。一方、第二次大戦中のユダヤ人に対する民族浄化の様な事をやったナチス・ドイツの政権を担った幹部たちに対する追訴はタイム・リミットなしに続けられている。ユダヤ人とか、一般に白人は執念深いのだ、などとしたり顔で言う人たちもいる。
しかし、秀吉の軍勢を裏切った雑賀衆に対する戦前の日本軍の対応を見ていると、決して白人がしつこいと言う訳ではなさそうだ。朝鮮半島を飲み込んだ旧日本軍は真っ先に昔の雑賀衆が封じられた土地を襲い、蹂躙したらしい。雑賀衆の件は500年も昔の話だ。背筋が寒くなるほどの執念深さではないか。戦時中、「欲しがりません、勝つまでは」などと唱和させられていた当時の国民の大半はそんなことを知らなかったのだろうけど、軍部は朝鮮半島を侵略したらまず何をするか、そういったタイム・スケジュールを決めていたとしか思えない。
そんなことを考えているときに、新選組と会津藩の関係についての番組を見ていて急に福島の現在の惨状について、もしかして雑賀衆の場合と同質のことがもっと隠微に行われているのかもしれないと思ったのだ。土地を追われた農民だけではない、飲食店も、ゴルフ場も、様々な施設が被害を受けている。しかしそういったところへの補償など、ハナからする気もないし裁判でも複数の訴訟が退けられている。荒れ放題になり、そこに野生のげっ歯類やイノブタなどがすごい数で繁殖し、人が住まなくなった家屋もそれらのために荒れ放題になっている。
最近政府の公式見解だと思うが、福島は自助努力で何とかすべきだとアナウンスした。いくらなんでもひどすぎると思うのだが、このありえないほどひどい荒廃はもしかすると為政者たちの意図。明治維新のころに新政府に頑強に楯突いた会津藩に対して、叩き足りなかったので、いつか旧会津藩を蹂躙してやろうと思ったことがうまい具合に自然災害(自然災害なんてとんでもない。人災だ)の偽装のもとに可能になったということではないか。そんなことを思ったのだ。つまり[江戸の仇を長崎で]を地で行っているようなものだ。おっかない国だ、日本は。
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