Pentax Q7の発売
- 2013/06/27
- 23:09
ペンタックス・リコーからPentax Qシリーズに新たな仲間が加わった。受光素子がやや大きくなり、デザインはQ10と同じだ。このQシリーズ、一号機が発売されたときから食指が動いた。素晴らしい写真が撮れるだろうなどと妙な期待を抱いたわけではない。小さくて、メカニカルで精緻な(感じのする)出来が私の心をくすぐったのだ。実際はどうか、そんなことは使ってみなければわからないが、豆粒の様な受光素子だから、それほどの期待はできない。そんなことは百も承知だ。
その昔ペンタックスから一眼レフのAUTO110が発売されたときにやはり購入してしまった。110サイズのフィルムは面積にして35㎜フィルムの1/4だ。だからたとえば35㎜カメラで撮影した作品を自分の基準で半切あたりまで伸ばせるとしたら、AUTO110で撮影したものは八つ切りまでしか伸ばせない。あるいは自分自身の粒状性に対する我慢の限界を緩くするか。結局かつてのフィルムカメラでも、小さいフィルムサイズでは画質が落ちることは承知の上で購入したのだ。
フィルムサイズによる画質への影響とデジタル受光素子のサイズの違いによる画質への影響は異なる。フィルムの場合、大伸ばしするとハロゲン化銀の粒子が目立つようになる。一方デジカメでは、フルサイズを1000万画素に分割しても1/2.3インチサイズの受光素子を分割しても、画素数としては同じ1000万画素だ。だから、受光素子サイズの小さいカメラで撮影した場合の画質の低下は違ったところに現れる。
たとえば、アウトフォーカスのボケ方、大きく溶けるようなぼけ方をしない。コントラストがきつく、すぐに飽和する。暗所に弱く、簡単にノイジーな画像になってしまう。絞り込むとエアリー・ディスクの影響で眠たい、ピントのシャープさに欠ける画像が吐き出されるなど、たとえばキャパのノルマンディー上陸作戦の際の写真のような荒れ方はしない。だから、その画質の低下を作品に生かすというようなことはとてもしにくい。
つまり小さな受光素子を持つカメラはその用途を最初から一定方向に限定した方がストレスなく使えるのだ。私は現在、1/2.9インチほどのやたら小さい受光素子を持つカメラを愛用している。100gを切る重さ、びっくりするほど小さなサイズ、胸のポケットに入れておいてもその存在を意識しないと言っても大げさでないのだ。だから、どこにでもお供してくれて、シャッターチャンスを逃すことが無い。もっとも、D3などのように電源スイッチを入れてミリセカンド単位で撮影可能になるなんてことはないので、サイズと質量における軽快さと撮影行為上の軽快さは全く異なるのだが。
さてそのペンタックスのQシリーズだが、レンズ交換機としては例外的と言っていいほど小さい。小さいカメラの中でソニーのNEXシリーズのようにAPSの受光素子を持つものなど、革新的だと思うのだが、どうも持つ気になれない。カメラに求めるものが何か違うのだ。このPentax Qはそういう意味ではとても所有欲をくすぐられる。持ったからどうなるというものではなく、今持っているS01と言うミニサイズのデジカメのほうがどこにでも持って行けるという意味ではチャンスを逃さないだろう。
そのペンタックスからQ7と言うランクの一段上の機種が出た。これは受光素子が1/1.7インチで、コンデジとしては大きい方だ。しかも裏面照射CMOSだ。だから画質の上では高級コンデジと同じレベルにはなっていると思われ、レンズ交換などで様々な撮影に使えるという意味で、コンデジよりはずいぶん有利にも見える。しかし、そういったアドバンテージもコンデジと比較するときだけだ。一眼レフのフルサイズ機などと比較すると、やはり動きは遅いし超拡大撮影から赤い星雲・星団の撮影までストレスなくこなすというわけにはいかない。
要するに、上述のアドバンテージをリストアップして自分を購入に向けて納得させようとしているだけなのだが、一つだけ問題点がある。Qシリーズは最初金属ボディのいかにもマニア心を擽るものだったが、それ以後のシリーズは全部プラボディになってしまった。この手のカメラは金属ボディの質感がとても大事だ。それなくしては持っている意味がない…
その昔ペンタックスから一眼レフのAUTO110が発売されたときにやはり購入してしまった。110サイズのフィルムは面積にして35㎜フィルムの1/4だ。だからたとえば35㎜カメラで撮影した作品を自分の基準で半切あたりまで伸ばせるとしたら、AUTO110で撮影したものは八つ切りまでしか伸ばせない。あるいは自分自身の粒状性に対する我慢の限界を緩くするか。結局かつてのフィルムカメラでも、小さいフィルムサイズでは画質が落ちることは承知の上で購入したのだ。
フィルムサイズによる画質への影響とデジタル受光素子のサイズの違いによる画質への影響は異なる。フィルムの場合、大伸ばしするとハロゲン化銀の粒子が目立つようになる。一方デジカメでは、フルサイズを1000万画素に分割しても1/2.3インチサイズの受光素子を分割しても、画素数としては同じ1000万画素だ。だから、受光素子サイズの小さいカメラで撮影した場合の画質の低下は違ったところに現れる。
たとえば、アウトフォーカスのボケ方、大きく溶けるようなぼけ方をしない。コントラストがきつく、すぐに飽和する。暗所に弱く、簡単にノイジーな画像になってしまう。絞り込むとエアリー・ディスクの影響で眠たい、ピントのシャープさに欠ける画像が吐き出されるなど、たとえばキャパのノルマンディー上陸作戦の際の写真のような荒れ方はしない。だから、その画質の低下を作品に生かすというようなことはとてもしにくい。
つまり小さな受光素子を持つカメラはその用途を最初から一定方向に限定した方がストレスなく使えるのだ。私は現在、1/2.9インチほどのやたら小さい受光素子を持つカメラを愛用している。100gを切る重さ、びっくりするほど小さなサイズ、胸のポケットに入れておいてもその存在を意識しないと言っても大げさでないのだ。だから、どこにでもお供してくれて、シャッターチャンスを逃すことが無い。もっとも、D3などのように電源スイッチを入れてミリセカンド単位で撮影可能になるなんてことはないので、サイズと質量における軽快さと撮影行為上の軽快さは全く異なるのだが。
さてそのペンタックスのQシリーズだが、レンズ交換機としては例外的と言っていいほど小さい。小さいカメラの中でソニーのNEXシリーズのようにAPSの受光素子を持つものなど、革新的だと思うのだが、どうも持つ気になれない。カメラに求めるものが何か違うのだ。このPentax Qはそういう意味ではとても所有欲をくすぐられる。持ったからどうなるというものではなく、今持っているS01と言うミニサイズのデジカメのほうがどこにでも持って行けるという意味ではチャンスを逃さないだろう。
そのペンタックスからQ7と言うランクの一段上の機種が出た。これは受光素子が1/1.7インチで、コンデジとしては大きい方だ。しかも裏面照射CMOSだ。だから画質の上では高級コンデジと同じレベルにはなっていると思われ、レンズ交換などで様々な撮影に使えるという意味で、コンデジよりはずいぶん有利にも見える。しかし、そういったアドバンテージもコンデジと比較するときだけだ。一眼レフのフルサイズ機などと比較すると、やはり動きは遅いし超拡大撮影から赤い星雲・星団の撮影までストレスなくこなすというわけにはいかない。
要するに、上述のアドバンテージをリストアップして自分を購入に向けて納得させようとしているだけなのだが、一つだけ問題点がある。Qシリーズは最初金属ボディのいかにもマニア心を擽るものだったが、それ以後のシリーズは全部プラボディになってしまった。この手のカメラは金属ボディの質感がとても大事だ。それなくしては持っている意味がない…
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